今年に入ってAMDから、2020年2月22日に「Ryzen 5 3500」、
5月16日に「Ryzen 5 1600AF」、5月23日に「Ryzen 3 3300X」「Ryzen 3 3100」と、
次々とロークラスからミドルクラスの新型が発売されました。
現行のモデルが増えまくって、特に下位モデルがごちゃごちゃなので、私の主観に基づいて整理してみました。
また一部のモデルは2020年5月20日発売のインテル第10世代とも比較してみました。
※なお、私はRyzenを愛用しているのでRyzenびいきです。
2020年5月・現行Ryzen良さ気なモデル解説
まずは表をご覧ください。
CPU | アーキテクチャ | コア数/スレッド数 | 最大ブーストクロック | 国内実売価格 ・税込(2020/5/24現在) | 主観に基づいたコメント |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 3 3100 | Zen2 7nm | 4/8 | 3.9GHz | 13,178 | 使いみちがわからない |
Ryzen 3 3300X | Zen2 7nm | 4/8 | 4.3GHz | 15,378 | ゲームに向いているが+1000円足して3500の方が良い |
Ryzen 5 1600AF | Zen+ 12nm | 6/12 | 3.6GHz | 10,978 | コスパは高いがGT710等のグラボが必要 |
Ryzen 5 3500 | Zen2 7nm | 6/6 | 4.1GHz | 16,148 | 格安ゲーミングPC向け。i5 9400Fとは互角 |
Ryzen 5 3600 | Zen2 7nm | 6/12 | 4.2GHz | 23,850 | スタンダードモデル |
Ryzen 5 3600X | Zen2 7nm | 6/12 | 4.4GHz | 29,577 | 単品だと割高。マザボとセットなら○ |
Ryzen 7 3700X | Zen2 7nm | 8/16 | 4.4GHz | 38,997 | R5 3600の上位モデル |
Ryzen 7 3800X | Zen2 7nm | 8/16 | 4.5GHz | 44,799 | 単品だと割高。マザボとセットなら○ |
Ryzen 9 3900X | Zen2 7nm | 12/24 | 4.6GHz | 59,964 | 3700Xから+2万円で4コア増やせる良コスパ。第10世代Intel 10900Kのライバル |
Ryzen 9 3950X | Zen2 7nm | 16/32 | 4.7GHz | 95,114 | 一般向け(?)の現行CPUの王者。王者は値下がりしない |
CPUの名前に黄色いマーカーを引いてあるものは良さ気なモデルです。
それぞれのモデルについて、更に解説したいと思います。
Ryzen 5 3600
お手頃価格のスタンダードモデル。
省電力、強化されたシングル性能、それなりに高いマルチスレッドと、総合的には前世代のハイエンドRyzen 7 2700Xよりも高評価。
更にはインテル第9世代 i7 9700Kにも迫る高コスパっぷり。
新たなライバル、インテル第10世代 i5 10400(6c/12t)と比較すると、アプリでは上回りでゲームではちょっと劣る関係の様子。
まだまだ「迷ったらコレ」といえるCPU。
参考:
RYZEN 5 3600 vs INTEL i5 10400F with RTX 2080 Ti (5 Games)(Real Gaming Test-Youtube)
AMD Ryzen 5 3600 vs. Intel i5 10400 CPU Benchmark Comparison(TechRacoon-Youtube)
Ryzen 5 3600 Vs. i7-9700K | 1080p and 1440p Gaming Benchmarks(NJ Tech -Youtube)
Ryzen 5 1600AF
圧倒的なコスパで発売から人気があるらしい。
デスクワークに向いていると思うが、オーバースペックな気もする。
グラボ不要のRyzen 3200G(約1.2万円)も要検討。
参考:
AMD Ryzen 5 1600 AF vs Intel i5 9400F(PC Benchmarks -Youtube)
Ryzen 5 1600 AF vs Ryzen 5 3500X Benchmarks – YD1600BBAFBOX(Benchmark PC Tech -Youtube)
ところで、「Ryzen 1600AF」の「AF」って「Another Foundry」って意味なんでしょうか?
Ryzen 1600、2600は「GlobalFoundries」が製造していましたが、
Ryzen 1600AFはZen2世代を製造している「TSMC」製の12nmプロセスだそうです。
なので、「別のファウンドリー」という意味で「AF」なら納得です。
Ryzen 5 3500
ゲームではRyzen 5 3600に近い性能で8000円近く安い。
ただしSMT無効(スレッド数が半分)のためそれ以外では結構劣る。
インテル i5 9400Fが性能・価格共にライバル。
参考:1万円台で6コア!第3世代「Ryzen 5 3500」は低予算PC自作をどう変える? (AMD HEROES)
Ryzen 7 3700X
Ryzen 5 3600では物足りない人向けの上位モデル。
4万円強ながら、当時5.7万円のi9 9900Kに迫るハイパフォーマンスで省電力で大人気。
再びハイパースレッディングを手に入れたインテル第10世代 i7 10700Kには若干パフォーマンスで及ばないものの、
省電力と実売価格の安さでまだまだ魅力のあるCPU。
参考:
Core i9-10900KとCore i7-10700K、Core i5-10600Kの性能を速攻検証(ASCII)
Intel i7 10700K vs Ryzen 7 3700X Benchmarks(PC Benchmarks -Youtube)
ワットパフォーマンスから紐解く、AMDの第3世代Ryzenシリーズ(エルミタージュ秋葉原)
Ryzen 9 3900X
Ryzen 7 3700Xでも物足りない欲張りさんなあなたに、たった+2万円でコアを4個追加してくれる素敵なモデル。
新たなゲームキングであるインテル第10世代 i7 10900K(10c/20t)と比べるとゲームでは劣るが、
こっちは12c/24tだぞということでアプリの動作は上回る。
またピーク時の消費電力が100Wも低く、省電力が光る。
またインテル第10世代に対抗する(とどめを刺す)ためか、
3900Xの価格を$499から$431に値下げ(約7000円引き)するらしいので、
本当に値下げされたらAMDは鬼(神?)ですね…。
参考:
「Comet Lake-S」徹底検証 – Core i9-10900K / i7-10700K / i5-10500Kを比較レビュー(マイナビニュース)
Core i9-10900KとCore i7-10700K、Core i5-10600Kの性能を速攻検証(週刊アスキー)
Intel I9 10900K vs Ryzen 9 3950X vs 3900X | TESTED 12 GAMES |(For Gamers -Youtube)
あとがき
Ryzenのスペックを整理したかったのと、インテル第10世代CPUの発売もあったのでついでに調べてみました。
まとめると「Ryzen 3000の圧倒的なコスパはまだまだ続く」ということで良いと思います。
ただ、「Core i5 10400F」が日本でも発売されたら魅力があると感じます。
今年9月に発売との噂のZen3はおそらく最後のDDR4メモリー対応版で、
X470マザーボードに対応するとのことなので楽しみに待っています。
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